中小企業が採用活動に苦戦する理由とは?よくある採用課題と今すぐやるべき解決策

2024年

 
売り手市場の昨今、採用活動に苦戦を強いられ、人材の確保に課題を抱えている中小企業が多くなっています。特に、知名度の低さや採用ノウハウ、リソースなどの不足といった中小企業ならではの要因が採用のネックとなっています。本記事では、中小企業が抱えやすい採用課題と、その解決策をご紹介します。
 

中小企業を取り巻く採用環境とよくある採用課題

大企業に比べ、中小企業は人材を思うように採用できない傾向があります。現在、大企業では求人数よりも求職者数の方が多い一方で、中小企業においては求職者よりも求人数の方が多い状態です。

 

中小企業庁の公表している2021年卒の新卒採用に関するデータを見ると、従業員数300人以上の企業の求人倍率は0.9倍ですが、299人以下の企業は3.4倍と1倍を上回っています。求職者1人に対して、3.4件もの求人があるということです。

 

※出典:中小企業庁「2021年版 小規模企業白書」

 

中小企業が抱えるよくある採用課題の例として、以下が挙げられます。

 

・応募者が集まらない
  • ・効果的な採用方法がわからない
  • ・人手不足で採用活動に注力できない
  • ・採用の体制が整っていない

 

こうした中小企業における採用難の原因や対策については、以下記事で詳しく解説しています。

▶ 求人に応募が来ない!中小企業における採用難の原因と対策について解説

 

このように、現在でも中小企業では採用競争が激しいものとなっていますが、今後は少子高齢化による労働人口の減少が進むことで、さらに人材の確保が難しくなっていくことが予想されます。

 

こうした状況下で採用課題を解決するためには、まずは現状把握として中小企業が採用活動に苦戦する理由を押さえておく必要があります。

中小企業が採用活動に苦戦する理由

中小企業では知名度の低さや、採用ノウハウ、リソースの不足といった理由から採用活動に苦戦することがよくあります。

大企業に比べて知名度が低い

誰もが名前を聞いたことのある大企業に比べると、中小企業はどうしても知名度の面で不利です。求人サイトなどで採用情報を発信しても、自社より規模の大きい競合の求人ばかりが目立ってしまい、求職者に事業内容や働き方などの情報を見てもらえる機会が少ないという課題があります。

 

求人サイトでは社名で求人を検索することもよくありますが、名前を知られていなければ検索結果にもヒットせず、思うように応募者を集められません。特にBtoBの企業は、知名度の面で苦戦を強いられる傾向があります。

採用のノウハウがない

中小企業は大手に比べ採用人数が少なく、年度によっては1人も採用しない企業も多いです。設立から間もない企業も多く、こうした背景から採用ノウハウが蓄積されていないことが多々あります。採用業務専任の担当者がいない場合には、さらにノウハウの蓄積スピードは遅くなるでしょう。

 

また、大企業は従業員数が多く、有名大学を卒業している従業員も多いため、OB訪問など大学の後輩とのコネクションによって採用を有利に進めることができます。一方、中小企業では出身校を通じたコネクションが少ないため、この点も課題です。

採用にかけられるリソース・コストが限られている

中小企業は人員が少ないために1人で複数の業務を担当することが多く、専任の採用担当者をなかなか置くことができません。
その場合、採用活動に専念できないため、採用にかけられる時間的・人的リソースの限界にすぐ達してしまいます。これでは、採用専門の部門を設置し、採用業務に多くのリソースを投入している大企業には太刀打ちができません。

 

また、採用にかけられる予算も少なく、求人広告を大々的に出稿できる大企業に比べるとコスト面でも不利な立場に置かれています。

 

上記のような課題を解決するためにはどうすればよいのでしょうか。次章では、中小企業がとるべき解決策を要因別に解説します。

中小企業がとるべき解決策

中小企業がとるべき採用課題の解決策を、「知名度」「ノウハウ」「コスト・リソース」という要因別に挙げると以下のようになります。

知名度に対する解決策

知名度は高いに越したことはありませんが、中小企業が今すぐ大企業と同程度まで知名度を高めることは現実的には難しいでしょう。
知名度の低さをカバーするためには、情報発信や母集団形成のやり方を工夫することが大切です。具体的には以下3つの方法があります。

 

①:求人を工夫する
具体的にどのような人材に応募してもらいたいのかという人物像や要件などを明確にします。また、入社後の業務内容や働き方がイメージしやすいよう丁寧に情報提供を行うことで、入社後のミスマッチを減らすことができ、採用業務の無駄を減らすことが可能となります。

 

②:積極的に情報発信する
大企業と同じようなやり方で求人広告や求人サイトで情報発信していても、なかなか成果にはつながりません。採用媒体、求人広告、SNS、コーポレートサイト、採用ホームページなどを活用し、求職者がアクセスしやすく、魅力に感じるような情報発信を行うことが重要です。

 

③:アプローチ方法を拡大する
求人サイトで求職者の応募を待つだけでは、大企業の豊富な情報や知名度には敵わず、十分に母集団を形成できません。そこで、従業員の個人的な人的ネットワークから採用につなげる「リファラル採用」や、企業側から求職者に直接アプローチする「ダイレクトリクルーティング」など、さまざまなアプローチを活用する必要があります。
そうすることで、少ないリソースで狙いたいターゲットにアプローチしやすくなります。

採用のノウハウ面の解決策

採用のノウハウを蓄積することは大切ですが、採用実績の多くない企業が一朝一夕でノウハウを蓄積することは簡単ではありません。そこで有効な方法が、外部の専門家の力を借りることです。

 

たとえば以下2つの方法があります。

 

①:採用広報のアウトソーシング
広報活動では主に採用ホームページやSNSなどを活用しますが、正確な情報を多くの求職者に提供するためには、ホームページの構築やコンテンツ作り、SNS運用などに関する高度な知見が必要です。
中小企業ではこうした専門性を持つ人員が社内にいないこともあり、そうした場合は専門の業者にアウトソーシングすることで効果的な採用広報を実現できます。

 

②:採用コンサルを利用する
広報のみならず、採用戦略(採用人数やポジション、採用フローなど)の策定やブランディング、ペルソナ設定など、採用の根幹となる施策についてアドバイスしてくれる「採用コンサル」を利用する方法もあります。
採用のプロの視点を取り入れることで、ノウハウがまだ十分に蓄積されていない中小企業でも効率的な採用活動ができるようになります。

 

エンジニアを中心とした採用に関するアウトソーシングやコンサルティングについては、以下記事で解説しています。

▶ エンジニア採用成功の鍵は、コンサルティング×アウトソーシング!

コスト・リソース面での解決策

大企業に比べ豊富でない採用予算(コスト)やリソースをカバーするためには、以下3つの施策を実行する必要があります。

 

①:社員を巻き込みリソースを拡大する
採用リソースが足りないことを採用担当以外の社員や経営層などに周知し、人員や予算のリソースを拡大するよう働きかけることでコスト・リソース面の課題を解決できる場合があります。優秀な人材の確保が会社の成長につながることを粘り強く周知・説得することが大切です。

 

②:採用管理システム(ATS)や面接ツールでの自動化
採用管理システム(ATS)や面接ツールといったテクノロジーを活用することで、1人あたりの業務負担を軽減でき、少ないリソースでも効率的に採用業務を進めることができます。

 

③:採用代行(RPO)を活用する
合否判定のようなコア業務以外の多くの工程を代行してもらう方法もあります。採用代行を活用することで、応募者対応や面接日程の調整など、手間のかかる業務を自社で行う必要がなくなり、より重要度の高い業務に集中できます。

以上のような中小企業の採用課題すべてにアプローチできる、おすすめの採用支援サービスを次章でご紹介します。

中小企業におすすめのエンジニア採用支援サービス

「アイティ人事」は、ITエンジニア採用領域に専門特化した採用コンサルティング支援サービスです。採用活動の本質改善を目指し、採用に関する「必要な箇所だけ構築・改善」のご支援が可能です。採用戦略の立案から採用実務の代行まで、”もう一つの人事”としてご支援いたします。

 

独自のロジックによる採用の支援を行うことで求めるスキルを持ったエンジニアにアプローチができ、ノウハウの蓄積も可能です。また、さまざまな採用媒体の傾向・得手不得手や最新のスキル事情を熟知しており、転職希望者の心情・動線・将来のビジョンに沿ったスカウトメール施策を実行できるため、知名度に関する課題も解決できます。

 

特に、以下のようなお悩みを持つ中小企業におすすめです。

 

・応募が集まらない(母集団形成)
・適切な採用媒体を選定できていない
・採用広報用の記事が作成できない・続かない
・採用業務経験者が少ない
・新卒採用のみにリソースを割いている

 

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