スタートアップ・ベンチャー企業のエンジニア採用戦略5選

2023年4月3日
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企業では、事業成長・規模拡大に向けた人材採用が行われますが、「応募が集まらない」「優秀な人材がいない」などの課題がよくあります。売り手市場が進んでいるエンジニア採用はそのような課題が顕著であり、特に採用力の低いスタートアップ・ベンチャー企業はエンジニア採用に苦戦しているのが実情です。

そこで本記事では、スタートアップ・ベンチャー企業が抱えている課題を踏まえ、効果的なエンジニア採用に向けた戦略を解説します。
エンジニア採用がうまくいかない…とお悩みのご担当者様へ

エンジニア採用に苦戦するスタートアップ・ベンチャー企業

事業が成長段階にあるスタートアップ・ベンチャー企業において、エンジニアの確保は重要なミッションです。

しかしIT技術の発展やDX推進の波を受け、近年エンジニア採用は売り手市場になっており、採用にまで工数が回りにくいスタートアップ・ベンチャー企業は優秀な人材を大手企業に取られてしまうことも少なくありません。

また、創業当初はリファラル採用で優秀な人材を確保できていたが、事業成長に伴い本格的な採用活動を開始しようとした際に、どのように取り組めばよいかわからないというケースもよくあります。

現在のエンジニアの採用市場について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

次章では、スタートアップ・ベンチャー企業におけるエンジニア採用では、実際にどのような課題があるのかご紹介します。

スタートアップ・ベンチャー企業がエンジニア採用で直面する課題

給与条件や福利厚生面での魅力づけが難しい

優秀な人材であれば、どこの企業からも引く手あまたになりやすく、より条件のいい企業を選ぶ傾向にあります。特に、需要の高い職種であるエンジニアは、多くの大手企業も募集をしています。

小規模や中規模の企業では、大手企業に比べると給与条件や福利厚生が見劣りしてしまうケースが多いです。給与条件や福利厚生の充実を求める人材は、その他の魅力が勝っていても大手企業に流れてしまうことがあり、小規模や中規模の企業が求人を出してもエンジニアを採用することが困難となっています。

ネームバリューのある企業に人材が集まってしまう

ネームバリューのある企業に就業することで、会社の業績悪化による倒産や給与面の改悪の不安が解消されると考える求職者は少なくありません。また、少しでも大手や有名な企業に就業することで、エンジニアとしての経歴として採用市場で有利に働く可能性があるため、求人サイトを閲覧するときに「とりあえず大手の求人を見る」というエンジニアも多いです

そのため、人材採用においてネームバリューのある大手企業に応募が殺到してしまい、小規模や中規模の企業は応募が集まりづらい状態が起きています。

採用予算やノウハウが限られている

求人広告は、掲載費用がかかるうえ、人材紹介を経由した採用の場合、採用する人材の年収に対して30~35%の仲介手数料が発生します。

採用にかけられるコストに制限をかけていたり、採用コストを削減したりしている企業にとっては、このようなコストによって採用活動に制限が生じています

また、スタートアップ・ベンチャー企業は、採用担当者がエンジニアの採用活動自体に慣れておらず、効率的なアプローチ方法がわからない、通常業務に追われて採用活動にマンパワーを掛けられないなどのケースも少なくありません。

ご紹介したような課題の解決は、スタートアップ・ベンチャー企業にとって難度の高いものであり、解決するためにはアプローチや採用手法を工夫する必要があります。以降では、スタートアップ・ベンチャー企業がエンジニア採用を成功させるための戦略をご紹介します。

スタートアップ・ベンチャー企業がエンジニア採用を成功させるための戦略5選

戦略①:価値観とマッチした人材にアプローチする

先述したように、知名度や給与面で大手企業と勝負することは困難であり、大手企業と同じアプローチ方法では求職者の心に響きません。そのため、価値観や理念・ミッションなどの「自社ならではの強み」で勝負することが必要です。求職者の中には、給与はそこまで高くなくても職場の雰囲気が良く、働き心地の良い職場を求めている人も多いです。

そのため、自社のビジネスモデルや理念、職場の雰囲気を良くするための取り組みなど、独自の施策を積極的にアピールしていくことが重要になります。また、自社の経営理念や事業内容にマッチした人材の採用は、早期退職が起こりにくく、入社後の長期就業にもつながりやすいメリットもあります。

採用において防ぎたいミスマッチへの対策については、以下記事で詳しく解説しています。

戦略②:自社の情報開示を徹底する

スタートアップ・ベンチャー企業は、大手と比較しても企業に関する情報が少なく、求職者からの認知度は低いです。そのため、求人に応募してもらうためには、企業として売上や実績、今後の戦略などを踏まえて安心できる会社だと認知してもらわなければいけません

そのため、自社に関する情報を積極的に発信して、少しでも求職者の認知度を高める必要があります。具体的には、オウンドメディアやSNSなどを活用して幅広い求職者へ情報を発信する方法が有効です。

戦略③:プッシュ型での採用活動を行う

求人サイトへの登録や自社サイトの運営による求人は受動型(プル型)と呼ばれています。

従来は、求人に掲載すれば求職者が閲覧して応募を獲得できるとされていました。しかし、多くの競合他社が存在し、あらゆる媒体で求人募集がかけられている昨今において、プル型のように求職者のアクションを待っているだけの求人では成果は出にくいです。

特にエンジニアのように求人倍率が高い業種においては、企業側から積極的に能動型(プッシュ型)の採用活動を行わなければいけません。そのため、昨今ではダイレクトリクルーティングのように、プッシュ型の採用活動を行う企業が増えています。

戦略④:エンジニア目線で情報発信をする

求人では曖昧な表現は避けるべきです。表現が曖昧だと、求人を見ているエンジニアにとって入社後のイメージがつきにくくなってしまい、応募率の低下につながってしまいます。

少しでも求職者であるエンジニアの立場に立ち、求職者側だとしたら「どのような情報が気になるのか」「どのような情報があればよりイメージがつきやすくなるのか」という点を意識すると良いでしょう。社内のエンジニアに求人票の内容を確認してもらうといった工夫も必要です。

また、事前にエンジニアが欲している情報を発信することで、選考時や入社後のミスマッチが減らせるため、採用後の内定受諾率向上や入社後の早期退職の防止にもつながります。

戦略⑤:採用コンサルティングを活用する

多くの企業では、採用活動における大きなテーマとして、採用コストの削減があります。

しかし、コストを削減しつつ効果的な採用活動を行うためには、ある程度の採用に関する知識やノウハウ、経験が必要になります。通常業務に追われながら採用活動にリソースを割き、ノウハウを蓄積しながら採用活動を行うのは難易度が高いでしょう。

また、無理をして採用活動にリソースを割きすぎると、通常業務に支障が出てしまう可能性があります。そのため、採用業務のプロ集団へコンサルティングを依頼することを視野に入れ、通常業務に支障をきたすことなく、効率良く採用活動を進めることを検討してみると良いでしょう。

エンジニア採用におけるアウトソーシングの効果については、以下の記事でわかりやすくご紹介しています。

次章では、「戦略はわかったけど、予算もノウハウもないうえに、工数もかけることができない」という方におすすめな「採用コンサルティング」について解説します。

採用を成功に導く「エンジニア特化」の採用コンサルティング

スタートアップ・ベンチャー企業や中小企業では、採用活動にかけられる人材やコストが少ない、ノウハウがない、場合によっては人事部がない企業あります。

そのような企業には、採用業務の一部またはすべてを代行し、採用のプロから優秀なエンジニア採用に向けたサポートを受けることができる「採用コンサルティング」がおすすめです。

ア・ロッカ株式会社では、”もう一つの人事部”として、採用戦略の立案から採用実務までを支援する「アイティ人事」というサービスを提供しています。採用活動の本質改善を目指し、採用に関する「必要な箇所だけ構築・改善」のご支援が可能です。

サービス詳細についてご関心のある方は以下をご覧ください。

「アイティ人事」サービスページ

また、以下資料では、ベンチャー・スタートアップ・中小企業に向けたエンジニア採用のノウハウを解説しています。ご興味のある方はこちらもあわせてご覧ください。

お役立ち資料

中小企業が今!取り組むべきエンジニア採用方法
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